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つれチャンゆれゆれ311 第1回まとめ(イラスト+テキスト版)(3)

移動手段・仕事・睡眠・沿岸部への想い・営業再開



この記事は、2011年7月13日に配信されたUstream番組で、東日本大震災での震災体験や当時の暮らしの様子などについて出演者たちが語った内容を、イラストとテキストによって再構成したものです。



【出演者】
ユトリコ(ゆとりこ):青葉区立町で「雑貨・手紙用品店 yutorico.」を開いている。(2014年4月閉店)
関本欣哉(せきもときんや):青葉区大手町で「ギャラリーターンアラウンド(略称:タナラン)」と「カフェハングアラウンド」を開いている。

【司会】
桃生和成(ものうかずしげ):「遊び」で東北の日常生活をおもしろくしている「つれづれ団」の団長。
わすれン!:3がつ11にちをわすれないためにセンターのスタッフ

【イラスト】
佐藤ジュンコ(さとうじゅんこ):書店員(当時)、イラストレーター

○つれチャンゆれゆれ311とは?
つれづれ団員が雑談しながら震災体験を語ります。震災にまつわるエトセトラを、佐藤ジュンコの脱力オフビート系のイラストで聞き描きします。

※本文中の[映像:○分ごろ]は、ユーストリームの冒頭からの経過時間を表しています。

■交通手段はどうしていたの?

[映像:36分ごろ]
ユトリコさん移動手段

【ユトリコさん(以下、ユ)】自宅からお店まで自転車で通っていました。だんだん記録に挑戦してみたくなって、最初は1時間ちょっとぐらいだったのが、40分ぐらいで行けるようになりました。
自転車で走っていて、自宅とお店の付近は地盤が強いんだなと思いました。途中のお店のガラスが割れていたり、長町あたりは道がぼこぼこしていました。ガソリンスタンド渋滞はすごかったですね。あんなに、自転車があって良かったと思った時は無かったです。


関本さん移動手段

【関本さん(以下、関)】最初の1、2週間はスクーターがメインで、街中は徒歩か自転車でした。車は、建築関係の仕事もしているのでどうしても車じゃなきゃ行けない時だけ車で行っていました。父親と交代で毎日、ガソリンスタンドには並びました。


■仕事に出かける人

[映像:39分ごろ]
仕事に出かける人

【関】3月14日の月曜日から、とりあえず会社に出勤した人が多かった。でも、長期休業になったといって、またギャラリーに戻ってきた人が多かった。


■地震のあと良く眠れる?

[映像:10分ごろ]
ユトリコさん震災を思い出して眠れないこともあった

【ユ】地震のあと、やっぱりちょっと眠れなかったですかね。ショッキングな場面が目をつぶると出てきて眠れなかった。私は友人が亡くなって、遺体安置所にも行ったし、火葬場が閖上だったので、津波被害を見た後は1週間くらいは目をつぶると出てきて眠れなかったです。


■地震のあと本は読めた?

[映像:46分ごろ]
地震のあと本は読めた?
送られてきた千石文庫


【関】いや、そん時は結構読まなかったですね。読む余裕、精神的にも時間的にもなくて。結構揺れるんで、絵も描けないんですけど。いろんな意味で描けなかったり読めないのもあったり、一番集中できないじゃないですか。またすぐ地震で揺れたり。ただまあウチ、本とか好きな人も多いんで。本を送ってくれる人、結構いましたね。

【桃生さん(以下、桃)】それはどういった本ですか、例えば。

【関】例えば、こないだ貰ったすごいのは、小島信夫の全集みたいなの。9巻、あれ1冊1万円弱ぐらい(笑)。9巻だから結構な値段。僕の恩師の、文学批評家の立教大の教授が送ってくれて。

【わ】どういう話なんですか?

【関】小島さんに対する批評とか、すごいんですよ。その編集をやってたんですね、その教授が。それでくれたっていうのがありますけど。でもあんだけ厚いと、日ごろ気軽に移動時間とかに見たいんだけど、重いから持ち運べない(笑)。あまりこまめに読めないっていう。それ以外にも送ってくれるし。美術書も結構送ってくれてる。ありがたい。


■沿岸部への想い

[映像:26分ごろ]
ユトリコさん地震後初めて新聞で情報を知る

【ユ】最初寝袋で寝ていて、でも地震のたびに起きるからほとんど寝ないまま明るくなって、数日後に新聞が届いて、「あっ、こんなことになってたんだ」って初めて沿岸部の状況を知りました。家にはラジオも無かったので。

【関】閖上で、去年くらいにワークショップをやっていたので、「ええ?信じられない」って感じですよね。それから沿岸部の人と連絡つくまではそうとう焦りました。

【桃】沿岸部の人とはすぐに連絡がついたんですか?

【関】いや、とれた人も居るし、なかなか1週間とか取れない人もいて。ほんと連絡が取れるまでは相当心配していました。


■お店の再開はいつから?

[映像:55分ごろ/28分ごろ]
ユトリコさんお店再開

【ユ】震災後初めてお店を開けたのは一週間後だったんです。それは柚子香(ゆずか)さんってジャムを作る方が、震災で割れなかったジャムがあるからそれを売りたい、お店で売らせてくださいって言って、じゃあ開けましょうって開けたのが3月19日だったんですけど、それがなかったらJRが復活するまでお店行かないと思ってたんで、柚子香さんのおかげで早く開けることができました。

【桃】その日は来たんですか、お客さん。

【ユ】はい、いろんな方、来てくださって、買い物してくれましたね。


関本さんお店再開

【桃】情報が少ないじゃないですか、特に1日、2日目って。何かしらアクションは起こしましたか?

【関】うちはギャラリーが展示中だったので、見に来る人が居るかもしれないからなるべく早く店を開ける様にしました。カフェもやっているので、極力出せるものは出そうって考えました。

【桃】情報を求めには行ってないんですね。

【関】自分のギャラリーでできることを極力やってました。何日か後に、心配で見に来ましたって人とかはいましたね。

【桃】じゃあ、ターンアラウンドは震災後開けたのは、3月12日ってことですか?

【関】一応、まぁ横で寝袋で寝ている人が居るかもしれないけど(笑)。ギャラリーはずっとやってたけど、1週間後くらいにコーヒーとカレーを100円で販売してました。


延期になった企画

関本さんお店再開2


【関】展示、新たにした時はやっぱり嬉しかったですよね。次の、延期になった人の展示なんですけど、展示っていうか、予定していたパフォーマンスはできない代わりに資料展っていうので、資料をみんなが送ってくれて展示できた時はすごい嬉しかったというか。でまあ、実際その展示にみなさんバスなり車なりで駆けつけてくれて、ちょっとしたライブパフォーマンスもやってくれて。それはやっぱりありがたかったし、嬉しかった。やっぱり、またギャラリーやれてよかったと思ってますよ。


この記事は、下記リンクのユーストリーム番組をテキスト化し
番組の本番中に描かれたイラストと共に再構成したものです。






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せんだいメディアテークでは、市民、専門家、スタッフが協働し、東日本大震災とその復旧・復興のプロセスを独自に発信、記録していくプラットフォームとして「3がつ11にちをわすれないためにセンター」(わすれン!)を開設しました。

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