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荒浜・藤塚住居調査 風呂08-色別

●風呂/色別


《100角半磁器タイル》 :100角半磁器タイル張り(だんご張り工法)
:玉石モザイクタイル張り
浴槽:ポリエステル製
撮影地区:荒浜
撮影日:2011年12月29日



《磁器モザイクタイル》 :100角半磁器タイル張り(元の仕上げはモザイクタイル張り)
:漆喰金鏝押え
:磁器モザイクタイル張り
浴槽:ステンレス製、100角半磁器タイル張り
撮影地区:荒浜
撮影日:2012年4月26日



《磁器モザイクタイル》 :100角半磁器タイル張り(だんご張り工法)
:磁器モザイクタイル張り
浴槽:ステンレス製、100角半磁器タイル張り
撮影地区:荒浜
撮影日:2012年1月12日



《100角半磁器タイル》 :100角半磁器タイル張り(だんご張り工法)
:玉石モザイクタイル張り
浴槽(造り付け):外側100角半磁器タイル張り、内側モザイクタイル張り
撮影地区:荒浜
撮影日:2012年4月26日



《100角半磁器タイル》 :100角半磁器タイル張り
:玉石モザイクタイル張り
浴槽:ポリエステル樹脂製
撮影地区:荒浜
撮影日:2011年12月29日



《100角半磁器タイル》 :100角半磁器タイル張り
:デザインモザイクタイル張り
浴槽:ステンレス製
撮影地区:荒浜
撮影日:2011年12月30日



《150角半磁器タイル》 :150角半磁器タイル張り
:150角半磁器タイル張り
撮影地区:荒浜
撮影日:2011年12月30日



《9》 :100角半磁器タイル張り
:角モザイク磁器タイル張り
浴槽:ポリエステル製、100角半磁器タイル張り
撮影地区:荒浜
撮影日:2012年5月23日



《100角タイル張り圧着張り工法》 :100角タイル張り圧着張り工法
:玉石モザイク張り
踏み込み:モルタルカラークリート仕上げ
:100角タイル張り圧着張り工法
※右側脱衣室、手前は溜壷(二個)
浴室手前には下水道設備が整備されていない時代の雑排水を溜める壺が二つ埋め込まれている。
浴室の排水や台所の排水を溜めて上みずを流し、溜り水を肥料として畑に散布していた時代のものだ。
室の向こうにはかまどがあった。生活の歴史が遺されている。
撮影地区:荒浜
撮影日:2012年7月9日



■詳細解説「私と荒浜・藤塚地区とのかかわり」髙橋親夫


私は震災後まもなく若林区荒浜・藤塚地区に入りました。その後、数ヶ月にわたって何度かこの地を訪れ、行くたびに茫然とその光景を眺めていましたが、やがて破壊された家財や建物が取り除かれてゆき、その下から荒浜や藤塚地区のそれまでのたくさんの住居跡が現れました。この地域に地層のように残されていた生活時間や文化の重なりは、佇んでいた私にたくさんのことを語りかけてきました。私は自分の生い立ちと重ねながら、残された「家」の声を聞き取ることに夢中になっていきました。

それぞれの住宅を訪問するたびに、居住していた方の、家を建てた時の喜びを思いました。残された住居跡に長年の夢や希望やアイディアが詰まっていることに気づき、当時の人たちに思いを馳せたのです。残されていたものから、施主の期待に応えようとした、職人たちの心意気を感じ取ることができました。それぞれに個性があり、二つとして同じ家はありませんでした。そして、その後そこで暮していた家族の生活の時間を思いました。

残されていた住居跡には、もう生産されていない材料や今は行われていない職人技が見られました。特に目を引いたのは、かつて盛んに行われていた左官技術の数々です。工場生産品に取って代わられた現代の住宅建築では行われていないものばかりで、できる職人もほとんどいなくなってしまった手仕事の良さが見て取れました。この地域には他のどの地域よりもそれが残されていました。

住居跡からは、残されていたものが限られていたにもかかわらず、海側にはこの地が豊かで農業と漁業の兼業生活の長い歴史があったことや、それに続く西側には新しい住宅地が広がり、自然豊かなこの地域に発展の息吹があったことを知りました。

私はこれらの生活跡がやがて復興工事と共に消滅してしまうことを思い、荒浜や藤塚地域の方々のくらしの証としての調査と、記録を始めたのです。

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