ごうけいほうもんしゃすう

そこで出会ったことば

2011年3月11日、日本で大きな地震が起きました。私達(小森はるか, 瀬尾なつみ)が暮らす東京でも大きな揺れがありましたが、次の日からはほとんど普段と変わらない一日が始まるようでした。普段通りに過ごす毎日と、溢れかえる情報の間にあるギャップはどんどんと広がって、私達は一体何を見たらいいのか何をしたらいいのか分からなくなりました。

そこで私達は、3月30日に東京を出て、東北に向かうことにしました。ボランティアに参加して物資を運んだり泥かきをしたりするなかで、あるおばあさんに「私は辛くて見れないけれど、今のこの状態を記録しておいてくれませんか」と言われました。私達はカメラを持っていたけれど、それまで取り出すことが出来ていませんでした。でももしかしたら記録に関わることなら何か出来るかもしれないと思い、青森から茨城までの沿岸部を走り回って、カメラに収めました。

その後、報告会やブログでの情報発信をしながら月に10日くらいずつ東北沿岸に通っています。9月1日から30日の一ヶ月間は車で移動しながらの長期滞在をして、そこにいる人々の会話や景色を記録してきました。

様々な問題が次々に飛び込んできて、それをただただ実感しているというのが私たちの今の状態なのかもしれません。けれど、その場に足を運んで来た私たちから伝えるべきことがあると思っています。


忘れてはならないこと、決して目を背けることが出来ないことがそこにはたくさんありました。私達が見た東北を、出来る限りそのまま伝えることができたらと思っています。
このブログでは2011年9月の移動滞在30日間を30日遅れで小森・瀬尾それぞれの視点で書き記しました。

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せんだいメディアテークでは、市民、専門家、スタッフが協働し、東日本大震災とその復旧・復興のプロセスを独自に発信、記録していくプラットフォームとして「3がつ11にちをわすれないためにセンター」(わすれン!)を開設しました。

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