【映像制作者コメント】
近くて好きだった土地が,あの日から遠くて近寄りがたい彼の地になりました。他人事の再生にしないために,破壊から見つめたいと思いました。
東日本大震災の直後からがれき撤去や災害復旧に携わっていた関係で津波被害がある土地へ毎日のように行っていました。自分の目で見た被害の深刻さを家族や友人に伝えようとしましたがうまく伝わらず、世の関心も被害の大きさを遠景から眺めることで精いっぱいでした。言葉で表現できない惨状と、災害復旧で日々変化していく風景に焦りを感じ、「記録する」という変な使命感が生まれました。この映像は東日本大震災の無数にある出来事のごく一部ですが、行けなかった誰かの目になることができたなら幸いです。
高野裕之
【撮影年月日・撮影地】
2011年5月14日15:00~17:00・2012年2月26日(宮城県名取市閖上)
2011年5月21日17:00~18:00・2012年2月26日(宮城県若林区荒浜・深沼海岸)
2011年6月4日7:00~9:00・2012年2月26日(福島県新地町)
※作品最後に出てくる「~日後」は3つの場所すべて2012年2月26日
【撮影日】
2011年5月14日・5月21日・6月4日・2012年2月26日
【収録】
52分
【制作】
2011-2012年
【視聴者のこえ】
・半月経った映像には、持主不明の車が道路に放置されていたり、当時の状況がよくわかる、貴重な資料だと思います。こんな広い範囲に津波の影響が及んだことを車の移動時間で、自分の街に置き換えて実感出来ました。(DVD視聴アンケートから)
・風景に息をのみました。(DVD視聴アンケートから)
本作品は、せんだいメディアテーク 2階 映像音響ライブラリー/視聴覚教材ライブラリーにて、貸出・視聴サービスをご利用になれます。
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