車で祖母と避難した武澤さんは、一度は役場へ到着するものの、祖母がアイロンのスイッチを消し忘れたと不安になり、それを確かめに再び自宅へ戻ることにしました。その途中、カーブを曲がったときに、松林の高さを超えるほどの様々な色をした壁のようなものが見えました。その瞬間、自宅はなくなっただろうという気持ちが生まれました。見たことのない景色になにも考えられず、迫りくる津波を背に早く逃げよう、早く山へ行こうと車を走らせました。
【経路研究所】
3がつ11にちに、地震から津波が来るまでをどのように過ごしたか。そこからより高い場所へ避難し、救助されるまでを時系列で整理することで、津波に遭遇した方々の避難経路を研究するシリーズです。
関連動画:【経路研究所】ケース@福島 県相馬郡新地町 前編